年齢とともに声が出にくくなった…声帯閉鎖筋を鍛えて声の衰えを防ぐ方法
「最近、声が出しにくくなった」「声がかすれる・通らない」「長く話すとすぐ疲れる」
そんな声の不調、年齢のせい…とあきらめていませんか?
実はそれ、“声帯閉鎖筋”の衰えが原因かもしれません。
この筋肉がうまく働かないと、声量が出ない・響かない・ハリがなくなる…といった症状があらわれてきます。
今回は、声の若さとパワーを保つために必要な「声帯閉鎖」の感覚とトレーニングを、初心者にもわかりやすく解説していきます。
自宅で簡単にできる練習もご紹介しますので、ぜひ一緒に試してみてください。
声帯閉鎖ってなに?
声帯閉鎖とは、声を出すときに「声帯がピタッと閉じる」状態のこと。
普段、私たちが息をしているときには声帯は開いていますが、声を出す瞬間に閉じることで振動が起こり「声」が生まれます。
声帯は「声帯筋」と「声帯靭帯」で構成され、加齢や声を使わない生活が続くと、これらの筋肉が衰えてしまいます。すると、声帯がうまく閉じられず、息漏れしたような声になってしまうのです。
声帯閉鎖が弱まると…
声帯閉鎖筋がうまく使えなくなると、次のような症状が出てきます:
- 声がかすれる
- 息が続かない
- 声が細く、弱々しい
- 響きがなく、通らない
- 高音が出にくい
こうした症状は、年齢に関係なく、声を使わない生活をしていると誰にでも起こりうること。逆に、日頃から声帯閉鎖筋を鍛えることで、以下のような“良い声”を育てることができます。
閉鎖力を鍛えるメリット
- 声量が増える
- 声にツヤ・芯が出る
- 高音が出しやすくなる
- ロングトーンが安定する
- 声のコントロール力が高まる
「最近、声が通らなくなってきた」「話していて疲れる」
そんな方は、閉鎖力の低下が始まっているサインかもしれません。
声帯閉鎖の感覚をつかむ練習
では実際に、声帯閉鎖の感覚を育てていきましょう。
🔹STEP①:息を吐いて止める
- 「ハー」と、手を温めるように息だけを吐きます
- 息を吐いたあと、そのまま一瞬ピタッと止めてみましょう
- 喉の奥が「スッ」と閉じる感覚があれば、それが声帯が閉じる動きです
🔹STEP②:声で練習する
- 「あー」と声を出して、途中でスッと止めてみましょう
- そのまま再び「あー」と発声してみる
→ 声を止める・出すを繰り返すことで、声帯の開閉を感じやすくなります
🔹STEP③:チェストボイス(胸の響き)を使った練習
- 胸に軽く手を当てて「あー」と発声
- 手のひらに響きや振動が伝わってくるか確認しましょう
→ これが“チェストボイス”です。低音〜中音域で声帯閉鎖を活かす練習になります
声を老けさせないために
年齢を重ねると、無意識に声のボリュームが小さくなってきます。
ですが、声は「使えば保てる」筋肉のひとつ。
- 日頃から大きめの声を出す
- 発声トレーニングを継続する
- チェストボイスで胸の響きを意識する
これらの習慣が、声の老化防止につながります。
エッジボイスも効果的!
「ア゛ア゛ア゛」と喉をギリギリで鳴らすようなエッジボイスは、声帯の閉鎖力を強化する練習として有効です。ただし、無理にやると喉を痛めてしまうので、慣れるまでは短時間・優しく行いましょう。
※エッジボイスのやり方については、また今度、詳しく記事にまとめたいと思います。
まとめ
- 声帯閉鎖は“声を支える土台”
- 年齢とともに衰えやすいため、定期的なトレーニングが重要
- 息を止める、チェストボイス、エッジボイスで感覚を養う
- 声を保つことは、日常生活の活力にもつながります
豆知識:声帯は気管の「入口」にある
声帯は、喉頭(こうとう)にあって、ちょうど気管のすぐ手前に位置しています。
なぜその場所にあるのか?
- 食べ物や飲み物が誤って気管へ入るのを防ぐため
声帯の上には喉頭蓋(こうとうがい)という蓋があり、飲み込むときにはこの蓋が下がって気管をカバーします。同時に、声帯も閉じて食べ物が気管に入るのを防いでくれます。 - そしてもうひとつの役割は「豊かで響きの良い声」をつくるため。声帯が気管の前にある位置は、空気の流れを調整しながら声を音に変えるのに適した構造なのです。
呼吸・嚥下・発声のすべてが巧妙に組み合わさった構造は、私たちの声の出発点とも言えます。
ここまでトレーニングしてきた声帯閉鎖の感覚や筋力は、声の質だけでなく、安全な飲み込みにも直結しているんですね。
「声が出しづらくなってきた」と感じたら、まずは声帯閉鎖のトレーニングを試してみてくださいね。
あなたの声が、これからも豊かに響きますように。
🎥 動画のご紹介
今回ご紹介した【声帯閉鎖】のトレーニングについては、
こちらのYouTube動画でも詳しく解説しています。
ぜひ、実際の動きを見ながら一緒にトレーニングしてみてください!
▼声帯を閉じるための筋肉と感覚をつかもう【良い声を保つためのボイトレ】
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