「心」と「声」のおはなし

今日は “心と声のつながり” について少しお話ししてみたいと思います。声というのは私たちの「心の状態」ととても深く結びついています。気持ちのあり方ひとつで、声の出方や音色は驚くほど変わってしまうものです。

先日、体験レッスンに参加された生徒様から、あるお話をうかがいました。15年ほど前、歌の先生に自分の歌を聴いてもらった際、先生が少し厳しい表情をされたことがあったそうです。その出来事がきっかけで、歌うときにいつも喉がつかえるようになってしまい、うまく声が出せなくなってしまった、とのころでした。歌うこと自体は大好きだったそうなのですが、声のコントロールができなくなったことにずっと悩んでこられたご様子でした。

皆さんもこんな経験ありませんか?たとえば、親から厳しく言われた経験や、学校や社会で「ちゃんとしなさい」と繰り返された言葉。そのときは何とも思わなくても、何年も経ってからふと「あれをしようとすると、なぜか心が萎縮してしまう」という感覚に襲われることってあると思います。

私も20代の頃、試行錯誤でステージに立ち続けていました。

ステージングもパフォーマンスも、きちんと教えてもらえる環境がなかったので、自分でいろんな人のステージを見て、吸収して、ひたすら真似して覚えていくしかありませんでした。コンテストの決勝に進出したり、何百人もの前で歌ったり、オーディションを受けたり……。そういった経験を重ねていくうちに、少しずつ「人前に立つこと」そのものが怖くなっていったことを覚えています。歌うことの楽しさよりも「失敗したらどうしよう」「変に思われたらどうしよう」という気持ちのほうが強くなってしまって、気がつけば自分自身をどんどん追い込んでしまっていたように思います。

今、私は民間の心理カウンセラー資格取得に向けて、心理学の講座を受講しています。ボイストレーナーとして、ただ声を鍛えるだけでなく、歌う人や声に悩む方の心にも寄り添いたいと思うようになりました。
そう感じるようになったのは、やはり私自身が「心と声のつながり」に悩み、関心を持ち続けてきたからです。

たとえ声がかすれていても、うわずっていても、それは「体が今、何かを伝えようとしてくれているサイン」だということ。
どんな声でも、その瞬間の自分が精一杯表現しようとしている大切な音なんですよね。

「昔の声のほうがよかったなぁ」と過去の自分の声を求める気持ちも、きっと誰にでもあると思います。でも、「いろんな経験を経て、今のこの声がある」と思えるようになったとき、本当の意味で自分の声と向き合えるようになるのではないかなと感じています。きっとそのほうが、心にとっても、声にとっても、優しいのではないかなと思います。

ボイストレーニングは、ただ上手になるための練習だけではなくて
“今の自分の声を少しずつ好きになっていく時間”でもあると、私は思っています。

完璧じゃなくてもいい。むしろ、そのほうが人間らしくて魅力的だったりしますよね。

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